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置かれた場所で咲きたくない

気付いたら還暦過ぎていました。年齢に抗いながら日々前向きに

~更年期のころ②

父の介護で大変だったのは、父が狭心症で入院した時です。78年間父は一度も入院したことがなかったので母と私が帰った後パニックになったようです。

点滴の針を外してしまい血が飛び散ったと慌てて姉が電話してきました。

土曜日だったので家族全員家にいました。私は鶏そぼろを作っている途中だったので夫に「味が薄いと思うので味見して調味料足してね。」と言って急いで夫に駅まで送ってもらいました。

認知症ですぐに点滴の針を抜いてしまったり、動き回るので見守りが必要ということでその日の夜は姉と交代して病院に泊まることになりました。

ビーチチェアの様な椅子をリクライニングにして軽い毛布か何かを借りて横になりました。と言っても父が病室を抜け出し廊下をウロウロしたり、トイレに何度も起きるので殆ど寝られませんでした。初めての経験と心身の疲労、不安などから足取りも重く夕方帰宅すると娘が「父はそぼろの味付けが薄いとぼやいていた。洗濯取り込みも片付けも全部私がした。」と言うので唖然としました。

 

夫でああり家族でありながら疲れた自分の心身を慰めて協力してくれる人ではなかったんだと悲しい気持ちになりました。10日程の父の入院で何日か病院に泊まり込み、その間子供たちの弁当作りや塾の送迎、時間に追われる毎日で、ある朝台所に下りていくと睡眠不足や疲労から嗚咽してしまいました。

それを横で聞いていた夫のひと言「いやならお父さんの介護やめれば?」と言ったのです。耳を疑いました。

以前から人が傷ついている時その傷口をさらに広げるような人なのです。

思いやりとか情は皆無な人なんだなと改めて思った出来事でした。